○枚方寝屋川消防組合内部通報制度運用規程

平成30年8月29日

訓令第11号

(目的)

第1条 この訓令は、枚方寝屋川消防組合(以下「消防組合」という。)における内部通報を処理する制度(以下「内部通報制度」という。)を整備することにより、それらに係る事実を速やかに認識し、及び当該事実に対して適切な対処を行い、その発生による消防組合の危機の回避及び極小化を図り、もって消防組合における倫理の保持及び法令の遵守を推進することを目的とする。

(定義)

第2条 この訓令において、「内部通報」とは、次の各号に掲げるものをいう。

(1) 公益通報者保護法(平成16年法律第122号)第2条第1項に規定する公益通報

(2) 前号に掲げるもののほか、組織的又は個人による不正・違法・反倫理的行為(それらにつながるおそれがある行為を含む。以下「法令違反行為等」という。)が存する場合における通報

(通報対象者)

第3条 内部通報制度を利用できる者(以下「通報対象者」という。)は、次の各号に掲げる者とする。

(1) 消防組合職員

(2) 消防組合が公益通報者保護法第2条第1項第2号に規定する事業者又は同項第3号に規定する当該他の事業者である場合における消防組合の業務に従事する者

(内部通報の受付窓口)

第4条 消防組合における内部通報は、総務管理課及び外部受付窓口(第13条に規定する外部委員のうち消防長が指名する者をいう。以下同じ。)に対して行うことができる。

(内部通報の方法等)

第5条 内部通報は、次の各号に掲げる内部通報の相手先の区分に応じ、当該各号に定める方法により行うものとする。

(1) 総務管理課 面談、専用メール又は書信

(2) 外部受付窓口 面談、FAX又は書信

2 消防長は、通報対象者に対し、通報先(前項各号に規定する内部通報の相手先をいう。以下同じ。)に応じた内部通報の方法を周知するため、必要な措置を講じなければならない。

(匿名による内部通報の取扱い)

第6条 匿名による内部通報は、当該内部通報の内容の具体性及び真実性の程度に応じて対応するものとする。

(通報対象者の責務)

第7条 通報対象者は、公益通報者保護法第2条第3項に規定する通報対象事実又は法令違反行為等(以下「通報対象事実等」という。)が存すると判断した場合には、自己が関与しているかどうかにかかわらず、通報先に内部通報を行うことにより、当該通報対象事実等の是正・防止に努めなければならない。

2 通報対象者は、内部通報を行う場合においては、次に掲げる事項に留意しなければならない。

(1) 通報対象事実等に関し客観的・合理的な根拠を示して行うこと。

(2) 個人的利益を図り、個人をひぼうし、若しくは中傷し、又は自己の感情を充足することを目的としないこと。

(3) 客観的・合理的な根拠とそれに基づく推測とを区別し、あいまいな事項(噂を含む。)を客観的事実として断言し、又は誤解を与えるような表現を用いないこと。

(調査の開始等)

第8条 総務管理課長は、内部通報があったことを知った場合において、当該内部通報が前条第2項第2号に規定する目的を有し、又は当該内部通報の内容について具体性及び真実性が極めて低いと認められるときを除き、その事実関係についての調査を開始するものとする。

2 前項の調査に際し、その調査の対象となった者は、当該調査に積極的に協力するとともに、当該調査につき真実を述べる責務を負うものとする。

3 総務管理課長は、第1項の調査に当たっては、必要と認める部署及び職員に協力を求めることができる。

4 総務管理課長及び前項の規定により調査に従事する者は、当該調査に際し、内部通報を行った者の氏名を他に漏らしてはならず、かつ、当該氏名を他の者に推測されることがないよう最大限の配慮をしなければならない。

5 総務管理課長は、第1項の調査が完了したときは、報告書を作成し、第13条第1項に規定する外部委員(次条第11条及び第12条において「外部委員」という。)に諮るものとする。

(調査結果の報告)

第9条 外部委員は、その審査において通報対象事実等が確認された場合においては、直ちに、消防長にその内容を報告しなければならない。

(通報対象事実等が確認された場合における措置)

第10条 消防長は、前条の規定による報告があった場合においては、直ちに、次に掲げる措置をとらなければならない。

(1) 通報対象事実等が確認された部署又は職員に対し、当該通報対象事実等を直ちに停止する旨を勧告すること。

(2) 通報対象事実等が確認された部署又は職員に対し、必要に応じて、改善のための報告を行わせること。

(3) 通報対象事実等に関係した職員について、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第29条の規定に基づく懲戒処分(以下「懲戒処分」という。)の検討を行うこと。

2 前項の規定は、消防長が前条の規定による報告前に当該通報対象事実等について対処することを妨げるものではない。

(内部通報を行った者の保護)

第11条 消防長は、内部通報を行った者に対し、当該内部通報を行ったことを理由とする不利益な取扱いを行ってはならない。

2 外部委員は、内部通報を行った者から不利益な取扱いを受けた旨の連絡があった場合においては、当該事実の有無の調査に当たらなければならない。この場合において、外部委員は、総務管理課長に対し、必要な調査を行わせることができる。

3 外部委員は、前項の調査の結果、内部通報を行った者に対する不利益な取扱いが確認された場合は、関係する者に対してその中止を求めるとともに、消防長に対し、当該不利益な取扱いに関与したと思慮する者を報告するものとする。

4 消防長は、前項の規定に基づく報告があった場合において、当該報告に係る事実が確認されたときは、当該事実に関係した者について懲戒処分その他必要な人事上の措置をとらなければならない。

(内部通報を行った者への連絡)

第12条 外部委員は、通報対象事実等が確認されたと否とにかかわらず、内部通報を行った者に対し、第8条第1項の調査の結果を連絡するものとする。ただし、内部通報を行った者が、あらかじめ当該連絡を要しない旨の意思を表示しているときは、この限りでない。

(外部委員の設置等)

第13条 消防組合における内部通報への対応について審議するとともに、内部通報を行った者に対する不利益な取扱いの救済を図るため、外部委員を置く。

2 外部委員の人数は、2人以内とする。

3 外部委員は、弁護士及び学識経験を有する者のうちから委嘱する。

4 外部委員の任期は、2年とする。ただし、再任は妨げない。

5 外部委員の身分は、地方公務員法第3条第3項第3号に規定する非常勤の嘱託員とする。

6 外部委員は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、在任中、その意に反してその身分を失うことがない。

(1) 心身の故障のため職務の執行ができないと認められる場合

(2) 外部委員たるに適しない非行があると認められる場合

7 外部委員は、その職務の遂行に当たっては、常に公正不偏の態度を保持しなければならない。

8 外部委員は、自己又は自己と利害関係のある者に係る事案については、その職務に当たることができない。

(外部委員の会議)

第14条 外部委員は、第8条第5項の規定による諮問又は第11条第2項の規定による不利益な取扱いを受けた旨の連絡があったときその他消防組合における倫理の保持及び法令の遵守の推進に関し必要があると認めるときは、会議を開催することができる。

2 外部委員の会議は、非公開とする。

3 外部委員は、審議事項について急を要するため、その会議を開催する暇がないと認めるときは、書面による会議を行うことができる。

(守秘義務)

第15条 外部委員並びに内部通報の調査及びその対応に当たる者(次項において、これらを「関係者」という。)は、当該内部通報を行った者の同意を得た場合その他当該調査及び対応のために特に必要であると客観的に認められる場合を除き、次の各号に掲げる事項を他に漏らしてはならない。

(1) 内部通報を行った者の氏名その他個人を特定され得る情報

(2) 内部通報の内容及び調査に関係する事項

2 前項の規定は、当該内部通報の調査が完了した後における関係者の守秘義務について準用する。

(補則)

第16条 この訓令に定めるもののほか、必要な事項は、消防長が定める。

この訓令は、平成30年9月1日から施行する。

枚方寝屋川消防組合内部通報制度運用規程

平成30年8月29日 訓令第11号

(平成30年9月1日施行)