(目的)

第1条　この訓令は、枚方寝屋川消防組合消防職員(以下「職員」という。)の安全と健康を維持し、快適な職場環境の保持と増進を促進するため、安全衛生及び健康管理に関し必要な事項を定め、職員の福祉の増進と職務能率の向上に資することを目的とする。

(法令等との関係)

第2条　職場及び職員の安全、衛生及び健康管理に関しては、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「法」という。)、及び地方公務員法(昭和25年法律第261号)その他安全、衛生等に関する法令の規定に基づくほか、この訓令の定めるところによる。

(消防本部と消防署の区分)

第3条　枚方寝屋川消防組合にあっては、消防本部、消防署(所轄出張所を含む。)それぞれを一つの単位として安全、衛生及び健康管理に関する業務を推進するものとする。

(総括安全衛生管理者等)

第4条　消防本部(以下「本部」という。)に法第10条第1項の規定により総括安全衛生管理者を置き、総務部長の職にある者をもってこれに充てる。

(総括安全衛生管理者の職務)

第5条　総括安全衛生管理者は、安全管理者、衛生管理者及び安全衛生推進者を指揮するとともに、次の業務を総括管理する。

(所属長の責務)

第6条　所属長は、当該所属における安全、衛生及び健康管理の責任者として、職員の安全の維持の向上及び快適な職場環境の形成の促進並びに職員の健康の保持増進に努めなければならない。

(職員の責務)

第7条　職員は、常に安全及び衛生に関して自己管理を図るとともに、最良の健康保持と増進に努め、安全、衛生その他の関係法令及びこの訓令に基づく事業の実施又は措置に従わなければならない。

(安全管理者)

第8条　消防本部及び消防署に、安全管理者を置く。

(衛生管理者)

第9条　消防本部及び消防署に衛生管理者を置く。

(安全衛生推進者)

第10条　消防出張所ごとに法第12条の2の規定により安全衛生推進者を置き、課長補佐の職にある者(課長補佐の職にある者を置かない消防出張所にあっては係長の職にある者)をもってこれに充てる。

(産業医)

第11条　消防本部に産業医を置くものとする。

(総括委員会)

第12条　消防本部に、総括安全衛生管理委員会(以下「総括委員会」という。)を置く。

(総括委員会の構成)

第13条　総括委員会は、次の職にある者をもって構成する。

(総括委員会の開催)

第14条　総括委員会は、必要に応じて、委員長がこれを招集する。

(総括委員会の事務局)

第15条　総括委員会の事務局は、総務部総務管理課に置く。

(安全衛生委員会)

第16条　消防本部及び消防署に安全衛生委員会を置く。

(安全衛生委員会の構成)

第17条　安全衛生委員会は、委員長及び委員で構成する。

(安全衛生委員会の開催)

第18条　安全衛生委員会は、毎月1回以上開催し、委員長がこれを招集する。

(安全衛生委員会の事務局)

第19条　安全衛生委員会の事務局は、それぞれ次のところに置く。

(一般教育)

第20条　総括安全衛生管理者及び所属長は、職員の安全に関する知識及び認識の向上を図るため、随時安全教育を行わなければならない。

(各管理者等の安全教育)

第21条　総括安全衛生管理者は、必要に応じて、安全管理者及び衛生管理者を対象に、高度の安全教育を行うものとする。

(特別安全教育)

第22条　総括安全衛生管理者又は所属長は、著しく業務の異なる職に配置された職員を対象に、その職務に必要な特別安全教育を実施しなければならない。

(新規採用者教育)

第23条　総括安全衛生管理者は、新規採用者を対象に、安全に関する基礎教育を実施しなければならない。

(業務前教育)

第24条　各級指揮者又はそれに代わる者は、災害出動等その他やむを得ない場合を除き、訓練その他の業務実施前に、職員に対して事故防止のための必要な教育指導を行わなければならない。

(総括安全衛生管理者点検)

第25条　総括安全衛生管理者は、毎年1回以上消防本部及び消防署の庁舎、訓練施設等を巡視し、安全管理上改善すべき事項があるときは、直ちに必要な措置を講じなければならない。

(安全管理者点検)

第26条　安全管理者は、6か月に1回以上所属の庁舎、訓練施設等を巡視し、安全管理上改善すべき事項があるときは、必要な措置を講じるとともに、速やかに所属長及び総括安全衛生管理者に、上申しなければならない。

(業務前点検)

第27条　各級指揮者又はそれに代わる者は、災害出動等その他やむを得ない場合を除き、訓練その他の業務に従事する前に、必ず使用する消防資器材等の点検を行い、安全装置、損傷の有無その他について確認し、異常を認めた場合は、速やかに必要な措置を講じ、常に安全の確認に努めなければならない。

(消防資器材の点検整備)

第28条　職員は、常に消防車両等及び消防資器材を点検整備し、異常が認められた場合は、速やかに指揮者等に報告しなければならない。

(安全機能の保持)

第29条　職員は、庁舎、施設、装備、機械器具等に関する安全意識の高揚に努め、その実情を把握し、常に安全機能の確保と職場の整理整頓に努め、快適な職場環境を保持しなければならない。

(服装)

第30条　職員は、訓練その他業務の種類、内容に応じて所定の活動服等を着用するほか、保護具の使用を指示され、又は指示されている業務に従事するときは、正しくこれを着装しなければならない。

(保護具の保全)

第31条　職員は、常に保護具を完全に使用できるようにその保全に努め、不当に損傷し、又は私用に供してはならない。

(一般教育)

第32条　総括安全衛生管理者及び所属長は、職員の衛生思想の高揚を図るため、随時衛生教育を実施しなければならない。

(各管理者等の衛生教育)

第33条　総括安全衛生管理者は、必要に応じて衛生管理者及び衛生管理担当者を対象に高度の衛生教育を行うものとする。

(総括安全衛生管理者の巡視)

第34条　総括安全衛生管理者は、毎年1回以上消防本部及び消防署を巡視し、施設物品等で衛生管理上改善すべき事項があると認めたときは、直ちに必要な措置を講じなければならない。

(衛生管理者の巡視)

第35条　衛生管理者は、毎週1回以上所属の施設を巡視し、施設物品等で衛生管理上改善すべき事項があると認めたときは、必要な措置を講じるとともに速やかに所属長及び総括安全衛生管理者に、上申しなければならない。

(施設等の改善)

第36条　前2条に規定する巡視等により、衛生管理上有害であると認められる施設、物品等がある場合には、所属長は、総括安全衛生管理者又は衛生管理者の意見を聴いて、必要な措置を講じなければならない。

(環境整備)

第37条　所属長は、常に環境整備に配慮し、執務場所、食堂、浴場、便所、仮眠室その他の場所の清潔等を保ち、照明、採光、温度、湿度及び換気を良好な状態に維持するとともに、これらの改善に努めなければならない。

(感染症の予防)

第38条　所属長は、感染症(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)の適用を受ける感染症をいう。以下同じ。)の発生を防止するために次の事項を遵守しなければならない。

(衛生用資器材)

第39条　所属長は、職員の応急手当に必要な救急用具、材料等を備え、その設置場所及び使用方法を職員に周知させなくてはならない。

(健康診断の種別)

第40条　健康診断は、採用時健康診断、定期健康診断及び特別健康診断の3種類とする。

(採用時健康診断)

第41条　消防長は、職員を採用するときは、消防職員として、必要な健康状態に配慮した既往歴の調査等について、医師による健康診断を行わなければならない。

(定期健康診断)

第42条　総括安全衛生管理者は、職員を対象に、毎年1回(安全衛生規則第13条第1項第2号ヌに掲げる業務に従事する者にあっては年2回)以上定期に、年令又は職務に応じた項目について、医師による健康診断を行わなければならない。

(特別健康診断)

第43条　総括安全衛生管理者は、前条に定める健康診断のほか、必要があると認められる場合においては関係職員を対象に、特別な健康診断を行わなければならない。

(精密検査)

第44条　総括安全衛生管理者は、前2条に定める健康診断の結果、異常の認められた職員を対象に、精密検査を受けさせなければならない。

(健康診断結果の通知)

第45条　総括安全衛生管理者は、前3条に定める健康診断及び精密検査の結果につき速やかに消防長、所属長及び本人に通知しなければならない。

(精密検査結果の判定)

第46条　消防長は、第44条に定める精密検査により健康に異常が認められた職員(以下「健康異常者」という。)について、医師と協議の上、次の区分により判定し、所属長及び本人に通知しなければならない。

(所属長の措置)

第47条　所属長は、前条に定める区分により判定された健康異常者のうち、次の職員については、それぞれ当該各号に定める措置を講ずるものとする。

(療養等の義務)

第48条　健康異常者は、主治医、産業医、所属長等の指導・指示に従い療養等に専念し、自己の健康回復等に努めなければならない。

(秘密の保持)

第49条　健康診断及び健康管理の業務に従事した関係者は、その業務に関して知り得た職員等の心身の欠陥その他の秘密を漏らしてはならない。

(職員の健康及びその他の相談に対する配慮)

第50条　管理職員は、職員の心身の健康を保持増進するために、日常的に職員の健康及びその他の職場環境に係わる相談に応じる等、適切な配慮をするよう努めなければならない。

(健康及びその他の相談等実施の心得)

第51条　管理職員は、前条の相談に応じ、必要により休養、療養等の指導を行うとともに、場合によっては、所属長に報告するものとする。

(便宜の供与等)

第52条　所属長は、職員の健康保持増進を図るため、体育活動、レクリエーシヨンその他の活動について便宜を供与する等必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(事故の調査)

第53条　総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者及び管理職員は職務中に発生した関係ある職場又は職員の事故について、直ちに原因等を調査するとともに、事故の再発防止のための必要な措置を講じなければならない。

(各種記録及び報告)

第54条　安全管理者、衛生管理者等は、次の記録を整備し、総括安全衛生管理者又は所属長に報告するとともに、必要に応じて消防長に報告しなければならない。

(協力体制)

第55条　所属長並びに安全衛生及び健康管理に関係ある職員は、相互に連絡を密にして積極的に協力し、その実効をあげるよう努めなければならない。

(安全衛生等行事の推進)

第56条　所属長は、職員の安全、衛生及び健康意識の高揚を図るため、ポスターの掲示並びに安全、衛生及び健康に関する提案その他の行事を実施するよう努めなければならない。

(施行の細則)

第57条　この訓令の施行に関し、次の事項及びその他必要な事項については、消防長が定める。