○枚方寝屋川消防組合再燃防止規程

平成11年10月7日

訓令第37号

(趣旨)

第1条 この訓令は、枚方寝屋川消防組合警防規程(平成9年枚方寝屋川消防組合訓令第2号。以下「警防規程」という。)第83条第2項の規定により火災現場における残火処理の基準について必要な事項を定めるものとする。

(残火処理の指揮)

第2条 残火処理の指揮は、現場最高指揮者が行う。この場合において、その体制は、残火処理の規模、状況等により現場最高指揮者が決定する。

(担当区域の指定)

第3条 現場最高指揮者は、残火処理を効率的に行うため、小隊ごとに残火処理担当区域を指定しなければならない。この場合において、木造建物にあっては焼けどまり付近、耐火建物にあっては直上階等に対する延焼危険箇所を重点区域として指定しなければならない。

2 現場最高指揮者は、ぼや、即鎮火災その他焼損程度が軽微な火災においても残火処理を行う小隊を指定しなければならない。

(安全管理)

第4条 各級指揮者は、残火処理を行う段階において建物等が警防活動上危険な状態になっている場合が多いことを周知徹底させ、壁体、柱等の倒壊、床、瓦等の落下、危険物品の把握、転落、踏みぬき等について具体的に隊員に指示しなければならない。

(残火の確認対象物)

第5条 残火の有無を確認しなければならない対象物は、火元消防対象物、類焼した消防対象物及び強い火熱を受けたと予想される消防対象物とする。

(残火処理の実施)

第6条 残火処理を指定された小隊は、残火確認基準別表1に基づき、残火確認チェックリスト(様式第1号)(以下「チェックリスト」という。)により残火の確認を行うとともに、迅速かつ的確な残火処理の実施に努めなければならない。

2 前項に規定する小隊は、残火処理に当たっては、警備資器材を効率的に活用するとともに火元消防対象物、類焼した消防対象物又は強い火熱を受けたと予想される消防対象物の所有者、管理者又は占有者(以下「関係者」という。)の協力を得て実施しなければならない。

3 チェックリストの記入は、別記1の記入要領による。

(死者等の取扱)

第7条 残火処理に当たって死者を発見した場合は、枚方寝屋川消防組合火災原因調査規程(平成11年枚方寝屋川消防組合訓令第34号)第19条第2項の規定により現場最高指揮者に報告するとともに警察官に連絡するものとする。この場合において遺体は動かさない等の処置を講ずるものとする。

2 残火処理に当たって、負傷者を発見した場合は、前項本文の規定に準ずるとともに、当該負傷者を救急小隊により病院等に搬送させるものとする。

(破壊)

第8条 残火処理のための破壊は、次の各号に掲げるところにより行わなければならない。

(1) 破壊は、現場最高指揮者の指示により行うこと。

(2) 破壊箇所は、作業が容易かつ最大の効果が発揮できる部分とすること。

(3) 破壊は努めて関係者に破壊理由等を説明し、実施すること。

(4) 破壊範囲は、必要最小限度に止めること。

(5) 未破壊部分については、関係者に警戒を指導すること。

(注水)

第9条 残火処理のための注水は、次の各号に掲げるところにより行わなければならない。

(1) 消防対象物に適応した注水方法により効率的に行うこと。

(2) 出火場所付近の注水は、拡散注水を主体とすること。

(3) 水損防止をはかるため、必要に応じ警備資器材を有効に活用すること。

(可燃物又は焼残物の搬出)

第10条 布団、マット、繊維類等再燃のおそれがある物品は、必要に応じて屋外の安全な場所へ搬出して残火処理を行わなければならない。

2 倉庫、材木置場等大量可燃物の集積場所における可燃物又は焼損物品の搬出には、必要に応じ関係者の協力を求め、効率的な残火処理を行わなければならない。

(残火処理の報告)

第11条 残火処理を完了した小隊は、直ちにチェックリストを現場最高指揮者に提出し、報告しなければならない。

(関係者の立会)

第12条 残火の有無の確認を行う場合は、関係者の立会いのもとに実施するよう配意すること。立会者がある場合については、備考欄に記載すること。

(鎮火の決定)

第13条 鎮火の決定は、現場最高指揮者が行う。

2 現場最高指揮者は、管理隊長又は小隊長から提出されたチェックリストにより必要に応じ現場を確認したのち、鎮火を決定しなければならない。

3 現場最高指揮者又は警防課調査担当は、鎮火を決定した場合は、鎮火決定時の消防対象物の焼損状況、特に焼け止まりの状況を写真撮影しておかなければならない。

(消防隊引き揚げ時の措置)

第14条 現場最高指揮者は、消防小隊の引き揚げに際し、次の各号に掲げるいずれかの措置を行わなければならない。

(1) 消防警戒区域を設定した場合は、消防小隊が警戒に当たること。

(2) 現場保存区域を設定した場合は、関係者に現場保存及び警戒について指導すること。

(3) 前2号に掲げる以外の場合は、関係者に現場の警戒を指導すること。

2 前項第2号及び第3号に掲げる指導は、説示書様式第2号(お知らせ)を現場最高指揮者又は現場最高指揮者から指名を受けた者が関係者に事情説明し、手交することにより行わなければならない。口頭による場合にあっても説示事項は、同様とする。

3 説示書(お知らせ)の記入は、別記2の記入要領による。

(関係者不在等の場合の措置)

第15条 現場最高指揮者は、消防対象物の関係者が不在の場合又は関係者による警戒が不可能な場合にあっては、消防小隊が随時調査出場する等再燃防止に努めなければならない。

(現場引揚げ時の措置)

第16条 現場最高指揮者は、火災現場からの引揚げに際し完全消火を確認するため、再度残火確認対象物を一巡し、残火のないことを確認しなければならない。

2 消防小隊の引揚げ時は、現場最高指揮者は、火災現場の状況に応じ必要があると認める場合は、警戒小隊の残留、引揚げ後の調査出場その他再燃防止に必要な措置を講じなければならない。

(委任)

第17条 この訓令の施行について必要な事項は、警防部長が定める。

(施行期日)

1 この訓令は、平成11年11月1日から施行する。

(昭和54年枚方寝屋川消防組合依命通達第3号の廃止)

2 再燃防止対策について(昭和54年枚方寝屋川消防組合依命通達第3号)は、廃止する。

(平25.3.29訓令11)

この訓令は、平成25年4月1日から施行する。

別表1(第6条関係)

残火確認基準


区分

場所

点検要領

1 ぼや・部分焼等の火災建物

(1) 外見上鎮火確認が困難

ア 小屋裏、天井裏、床下及びダクトパイプスペース等のたて穴

(ア) 点検口(押入れの天井部分)等から内部を視認する。

(イ) 天井、床下、ダクト等の一部を破壊して確認する。

イ モルタルの壁等の二重壁内

(ア) 二重壁の一部を破壊して確認する。

(イ) 変色部分等の表面を素手で触れて温度を確かめる。

(ウ) 小屋裏を点検して火気及び煙の有無を視認する。

ウ ちゅう房等の火気施設周囲の鉄板張内装裏面

エ 押入れ(天袋を含む)戸袋

内在物を引き在し内部を視認して火気及び煙の有無を確かめる。

オ 瓦、トタン下地、畳の合せ目及び家具の裏側

外部から視認して火気及び煙の有無を確かめる。

(2) 消火確認が困難なもの(無縁燃焼又は深部火災になり易いもの)

布団、マット、繊維類、紙、木材及び木くずの類

水びたしの状態であっても水切れとともに深部に残った火種の燃焼力が強まるので着火したと思われるものは屋外の安全な場所に搬出させる。

(3) ガス拡散範囲の確認が困難なもの

床下、排水口等ガスが滞留するおそれのあるところ

可燃性ガス探知器により確認する。

2 半焼以上の延焼建物等

火種が残りやすい部分

ア モルタル壁等の二重壁内

イ 柱、はり、合掌等のほぞ部分

ウ 焼き堆積物(前項(2)に掲げるもの)

エ 強い放射熱を受けた隣接建築物

オ 隣接建築物への飛火危険箇所

前項に準じて確認する。

3 林野火災

火種が残りやすい部分

ア 地面に一部露出する立木の根株等の表裏

イ 老木又は枯木等の空洞部分

ウ 枯草、枯葉等が積み重なった部分

(ア) 焼け止まり線に止まることなく広範囲にかつ綿密に残火を探索し時に火種の残りやすい部分は徹底的に確認して処理する。

(イ) 可能な限り注水をもって深部まで処理する。

(ウ) 近隣に家屋等がある場合はその方面を確かめる。

4 その他の火災

(1) 車両及び航空機火災

(2) 雑草火災

ア 燃料タンク及び燃料の漏洩箇所

イ 電気関係部分

ウ 雑草、枯草、廃棄物等の積み重なった部分

(ア) 燃料の安全管理を図る。

(イ) 可能な限り安全な場所に移動させる。

(ウ) 車(機)内部を視認し火気及び煙の有無を確かめる。

(エ) 前項に準じて確認処理する。

備考

(1) 消防隊が点検する場合は関係者等の立会いのもとに実施するよう配慮すること。

(2) 鎮火判定のため破壊によらなければ確認できない部分があるときは、関係者の承諾を得て必要最小限度の範囲で実施し、未破壊部分については特に監視警戒するよう関係者に依頼すること。

(3) 化学工場火災等は、物質の特性に応じて確認すること。(過酸化物などは特に注意する。)

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別記1

〔残火チェックリスト記入要領〕

1 「火災種別」「区域設定範囲」及び「程度」の各欄は、該当番号を○で囲むこと。

2 点検箇所項目以外に確認する箇所があるときは「その他」欄に当該箇所を簡記するとともに「点検」欄に「○」と付記すること。

3 「点検要否」欄は、該当するものを○で囲むこと。

4 「視認」欄には消防職員が該当箇所を点検と確認したものについては○印を付すること。

5 「破壊」欄には消防職員が該当箇所を破壊して処理したものは○印、該当箇所が破壊できなかったものは×印を付すること。

6 「依頼」欄には現場引揚げに際し関係者等に対し監視警戒等を説示し、協力依頼した箇所について○印を付すること。

7 「備考」欄には点検に立会った者の氏名等を記入すること。

8 チェックリストには確認実施者が作成し、警備総括課長まで供覧後、署において3年間保存するものとする。

別記2

説示書(お知らせ)交付要領

1 範囲

関係者に対する説示書(お知らせ)の交付は、全ての火災を対象とする。

2 現場引揚げ時の措置

枚方寝屋川消防組合再燃防止規程(以下「再燃防止規程」という。)第14条の規程により現場最高指揮者は火災現場を引揚げるときは、関係者に現場の監視、警戒、現場の保存区域の保全等について協力を求めるとともに説示書(お知らせ)(様式第2号)を交付するものとする。

3 関係者等

再燃防止規程第6条第2項に規定する関係者の範囲は、次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 火元建物の所有者、管理者及び占有者

(2) 類焼した建物等の所有者、管理者及び占有者

(3) 強い輻射熱を受けたと予想される建物の所有者、管理者及び占有者

(4) 前3号に掲げる関係者に係る従業員及び親族

(5) 車両火災、林野火災その他火災に係る所有者、管理者及び占有者

(6) 前各号に掲げる者のほか、現場最高指揮者が必要と認めた者

4 交付

説示書(お知らせ)は、次の各号に掲げる要領で交付するものとする。

(1) 交付に際しては、特に危険と思われる場所等を口頭で具体的に説明する。

(2) 控え欄には交付した日時等所要事項を可能な範囲で聴取し、記入する。

(3) 説示書(お知らせ)を交付した場合は、その控えを発行した小隊が属する署所に3年間保存するものとする。

枚方寝屋川消防組合再燃防止規程

平成11年10月7日 訓令第37号

(平成25年4月1日施行)