東日本大震災での活動手記~東日本大震災での活動を通じて~
平成23年3月11日(金曜日)午後2時46分、太平洋三陸沖の深さ約24㎞を震源とするマグニチュード9.0の「東北地方太平洋沖地震」(気象庁発表)が発生し、震源地から1,000㎞以上離れた枚方市、寝屋川市でも、震度3を観測いたしました。
地震発生後、刻々と被害状況の大きさが明らかになっていく中、今回の震災した地域への緊急消防援助隊大阪府隊の派遣は、あらかじめ計画で定められたものではありませんでしたが、本消防組合では、大阪府(取りまとめは大阪市消防局)を通じて消防庁長官から派遣要請があれば、瞬時に出動できる体制を整えました。
地震発生から4時間が経過した午後6時48分、大阪市消防局から緊急消防援助隊大阪府隊として本消防組合にも派遣要請があり、同日から3月20日(日曜日)までの10日間にわたり、総勢6隊(消火隊・救急隊・救助隊)28名(救急部隊長を含む。)の職員を緊急消防援助隊大阪府隊として岩手県上閉伊郡大槌町に派遣しました。
また、当該派遣に伴い、枚方・寝屋川両市における消防力が低下しないよう、消防防災体制の再整備も同時に行いました。
なお、発災直後、近畿地方の太平洋沿岸部にも大津波警報が発令され、当該地域が被災する恐れがあり、また、総務省消防庁では、被災した地域が関東から東北にわたる広い範囲のため災害状況の把握に時間を要したことなどにより、第1次派遣隊については、出発時には派遣先が定まらない中、関東地方に向かって出動し、途中で岩手県での活動が決定されたものです。
そうした中で、本消防組合では、緊急消防援助隊大阪府隊の救急隊を統括した救急部隊長(2人)と隊長等(7人)が余震が繰り返し続く大変危険な状況の中でそれぞれ活動した内容や体験を「手記」として集約いたしました。
この度の大震災を機に、今後高い確率での発生が予測されています「東南海・南海地震」をはじめ大規模災害等への市民の危機感が高まり、「安全と安心」への関心や消防に寄せる期待は、ますます大きくなるものと思います。
そのため、この手記の掲載を通じて、被災地への支援活動や一日も早い復興への一助となり、また、一人でも多くの方に防災意識を高めていただき、ご家庭や自主防災組織など地域における震災対策や防災力の強化につながることを願うものです。
本消防組合でも、今回の大震災を教訓として構成両市をはじめ関係機関との連携の下、「東南海・南海地震」を想定して策定した「地震災害消防計画」や「震災対応マニュアル」の検証を行い、より実効性のあるものに整備していくとともに、広域防災体制の在り方についても整理してまいります。
活動経過と各隊員の活動手記
各隊員の活動手記(PDF)