消防組合の活動
消防活動
災害に備える
「市民生活の安全確保」・・・市民一人ひとりのかけがえのない生命と財産を災害から守る・・・これは、消防に課せられた最も大切で基本的な使命です。 災害による被害を最少限にとどめるためには、実災害に役立つ効果的な訓練が必要です。 そのために、あらゆる災害を想定した訓練をとおして、士気あふれる洗練された精強な消防部隊の育成につとめています。 また、これからの火災予防対策や防災対策を目指して、基礎資料を得る有効手段として、火災原因の究明活動を行っています。
火災をなくす
都市構造の複雑多様化により火災発生危険はいたるところに蓄積される一方です。 そのため、災害の未然防止や人命の安全確保を図るため、予防査察、危険物の取締、防火管理体制の確立及び予防広報など多彩な活動を行っています。
平成27年中における火災件数は、174件〔枚方市96件(枚方署51件、枚方東署45件)寝屋川市78件〕で、前年に比べ19件減少しています。
市別にみると、枚方市は前年に比べて9件減少し、寝屋川市は10件減少しています。
この火災件数を火災種別でみますと、建物火災が104件(枚方市57件、寝屋川市47件)で全体の59.7%を占めており、次いでその他の火災の54件、廃材・ゴミ等の火災が38件で、空地や河川敷等の雑草の火災は16件、車両火災が16件(枚方12件、寝屋川市4件)で、林野火災は0件となっています。
前年と比べてみますと、組合全体では建物火災が19件減少していますが、焼損棟数は11棟増加しており、枚方市で8棟増加し、寝屋川市では3棟増加しています。
また、前年より、損害額は3,398万6千円増加し、死者数は2人増加し、負傷者数は3人減少しています。
なお、平成7年1月1日から火災の定義に新たに加わった爆発火災に該当する火災は、平成27年中は発生していません。
なお、平成7年1月1日から火災の定義に新たに加わった爆発火災に該当する火災は、平成27年中は発生していません。
救助活動
救助体制
昭和43年12月人命救助技術と知識を習得した選抜隊員10名(2隊)で編成された特別救助隊が発足しました。
都市構造の変化とともに、救助業務を着実に消防の一分野として形成していくなか、昭和61年4月の消防法改正により救助隊の位置づけが明確にされました。
平成21年4月1日付けで、「高度救助隊」を創設しました。 近年、大地震や福知山脱線事故等の大規模災害が多発している状況を踏まえ、全国的な救助体制の強化を図るため、平成18年3月28日に「救助隊の編成、装備及び配置の基準を定める省令」の一部が改正され、中核市以上の消防本部に高度救助用資器材を備えた「高度救助隊」を1隊以上設置することになりました。
これを受けて本消防組合では、枚方消防署へ「高度救助隊」を創設したものです。
これを受けて本消防組合では、枚方消防署へ「高度救助隊」を創設したものです。
現在では、「高度救助隊」1隊15名を含む、3隊45名の専門の教育訓練を受けた高度な知識・技術を有する専任救助隊員が、特殊な救助資器材を活用し、人命救助を主任務として活動しています。
枚方消防署 | 枚方東消防署 | 寝屋川消防署 | |
配備署所 | 本署 | 本署 | 本署 |
救助隊員数 | 15名 | 15名 | 15名 |
救助車数 | 1台 | 1台 | 1台 |
救助車の特徴 | クレーン・照明付 | クレーン・照明付 | クレーン・照明付 |
救助車はすべて大型車・ウインチ装備有り
救急活動
昭和30年代後半の急激な自動車の普及に伴う交通事故等の増加と、昭和38年に救急業務が法制化されたことにより、当消防組合も昭和36年4月25日から救急自動車1台で救急業務の運用を開始しました。
法制化後は医療技術や医療機器が日進月歩で進展し、加えて平成3年には救急救命士法の施行と救急隊員の行う応急処置範囲の拡大がなされたことにより救急業務は大きな飛躍と変革を遂げました。
これらに対応するため、当消防組合でも計画的な救急業務の整備増強を図り、平成26年4月から新たに枚方東消防署長尾出張所及び寝屋川消防署西出張所に救急車を配備し、3署14出張所に17台の高規格救急自動車と162名(内救急救命士112名)の救急隊員を配置し、万全を期しています。あわせて、救急救命士の養成も計画的に推進しており、全ての車両で救急救命士活動を行っています。
救急の動向
昭和36年4月に年500件弱で開始した救急活動は、平成27年中には32,863件となり、昨年比で441件の増加となりました。
下表に示すとおり、過去10年間の出動件数及び搬送人員をみると、平成10年から増加し、平成18年からは減少傾向にありましたが、平成27年まで継続して増加しています。
人口に対する比率は、昭和43年では人口100人に一人の要請で救急活動しており、昭和49年は70人に一人となり、平成元年は49人、平成10年は34人、平成27年は20人に一人が救急車を利用したことになります。
年度 | 枚方市件数 | 枚方市搬送人員 | 寝屋川市件数 | 寝屋川市搬送人員 |
---|---|---|---|---|
平成18年 | 16,359 | 15,344 | 11,254 | 10,328 |
平成19年 | 16,464 | 15,396 | 10,993 | 10,012 |
平成20年 | 15,383 | 14,141 | 10,533 | 9,555 |
平成21年 | 15,982 | 14,571 | 10,514 | 9,410 |
平成22年 | 16,880 | 15,306 | 11,316 | 10,056 |
平成23年 | 17,492 | 16,010 | 11,833 | 10,656 |
平成24年 | 18,080 | 16,534 | 12,257 | 10,906 |
平成25年 | 18,688 | 17,043 | 12,643 | 11,328 |
平成26年 | 19,193 | 17,216 | 13,191 | 11,780 |
平成27年 | 19,669 | 17,703 | 13,161 | 11,770 |
消防救助技術近畿地区指導会
消防救助技術近畿地区指導会は、大阪府下兵庫県下の各消防本部の消防職員が救助技術を披露し、併せて、救助技術の相互研鑚向上を図り、消防技術の活動を通じて市民の負託に応えることを目的として、毎年開催されています。
近年、複雑多様化する救助事案に的確に対応するよう特殊災害を想定した競技種目を取入れ、その訓練成果を競い合うことにより、お互いの救助技術の向上を目的としています。
近年、複雑多様化する救助事案に的確に対応するよう特殊災害を想定した競技種目を取入れ、その訓練成果を競い合うことにより、お互いの救助技術の向上を目的としています。
大阪府下警防技術指導会
大阪府下警防技術指導会は、大量退職や火災件数の減少にともなう諸問題に対応するため、警防技術の向上を図るとともに、府下消防本部の連携を図ることを目的として実施しています。本指導会への出場チームの選考にあたり、各署から選抜された代表チームが本部大会へと出場し、優勝チームが指導会へと出場しています。
集団災害訓練
集団災害訓練は、多数傷病者の発生を想定し、枚方寝屋川消防組合集団災害警防計画に基づく出動計画、指揮体制、部隊運用を習熟するとともに、多数傷病者発生時に欠くことのできない指揮要領及びトリアージポスト及び応急救護所の設置、運営訓練(トリアージ・医療機関との連携)等を実戦に即したブラインド型による訓練を実施することを目的とし、管内の医療機関と連携した訓練も行っています。
消防救助技術近畿地区指導会 |
大阪府下警防技術指導会 | 集団災害訓練 |